シナプスです
新NISAが始まってから良く目にするようになったこちらの記事。
この荻原博子という方は、とにかく新NISAにいちゃもんをつけたいようです。
新NISAのデメリットは長期投資のデメリットにならない
新NISAのデメリットだと指摘されている内容は以下の通り。
毎月の投資額に上限があるからナンピン買い(安くなったタイミングで買うこと)ができない
ナンピン買いができるなら個別株でもなんでも勉強して億万長者になればいい。
それでも新NISAを活用した方が得だと思いますが。
そもそもナンピン買いを狙うような投資家なら新NISAのことなんて完璧に理解しているでしょう。
しかも、この方はこんな本も出してるんですよね。
投資自体を否定してるのに、アグレッシブな投資ができないと新NISAを否定する。
主張に一貫性がありません。
損益通算、損失繰越ができない
これは一理あると思います。
新NISAと同じ商品を新NISAが始まるまでに課税口座で取得して運用していた場合、新NISAよりも安く取得できているので課税口座は黒字だけど新NISAは赤字という可能性はあります。
新NISAの赤字と課税口座の黒字が同額だった場合、新NISAを使わずに全て課税講座で運用していたら利益ゼロで課税なしだったのに新NISAで運用したせいで損益通算や損失繰越(過去3年間の損失を繰り越して相殺させること)できず、課税口座の利益にしっかり課税されちゃった、という結末はあり得ます。
ちなみに課税口座の中なら確定申告で損失繰越できるそうです。
知らなかった。
1人1口座しか持てないから投資先の選択肢が少ない
毎月配当金が出る毎月分配型の商品や「デリバティブ取引」という難易度高めな商品は長期投資に向かないということで新NISAでは買えないようです。
毎月の投資額に上限があるから売り買いが制限される
ナンピン買いと同じでダイナミックな運用ができないことを指摘しているようです。
リスクやコストの高い商品も買えてしまう
新NISAの対象となっている時点で、ある程度、厳選されています。
今は相場がよくない
5年後に全て売却するつもりで新NISAを始めるのであれば、確かに気にした方がいいでしょう。
20年、30年と運用するなら、気にしてもしょうがない。
記事の論調では、ここ数年で暴落するようなテンションを感じたので、それが本当ならむしろ始め時じゃないですか。
早く暴落して結果的なナンピン買いになってほしいですね。
低コストインデックスファンドに長期投資するなら新NISAに死角なし
毎月積立で長期投資をするのであれば、相場を読む必要も、チャレンジングな商品に手を出す必要も、短期的な暴落におびえる必要もありません。
そして非課税。
活用しない理由が見つからない。
インフレ、少子化では預貯金や年金には期待できないのでは?
この方はこんな本も出しています。
運用に失敗して年金が破綻するという噂が流れたりしましたが、年金の大部分は現役世代が収めた年金のスライドで、運用益はせいぜい8%程度らしいです。
つまり少子化で現役世代が減ると、年金は減る一方。
少子化が進んでいるのに物価が上がっていく時代に年金だけを当てにするのは厳しい気がします。
本当の落とし穴は金融商品課税?
ここまで新NISAを持ち上げてきましたが、国が節税を奨励するかのような政策を打ち出す理由は、投資を広めておいて、投資資産から税金を徴収するためだという説があるようです。
現在、投資の利益は分離課税なので、投資で大きく稼いでも一律で利益の20%が納税金額になります。
これを総合課税に切り替えることで、年収ゼロでも投資で1000万円の利益を出したら年収1000万円と見なして税金をたくさん徴収できるみたいです。
ここを狙って国民に投資を促しているのではないかと。
ソースはこちらの動画。
年金の話も含めて、非常に興味深い内容です。
ただ、少なくとも新NISAは非課税だと謳っているのだから総合課税になっても非課税ですよね。
資産形成に自己責任が求められる厳しい時代
投資をするのかしないのか。
新NISAを使うかどうか。
一般人には難しい選択で、将来の資産に大きな差が出てしまう厳しい時代ですね。
預金だけで資産形成できて、年金も安心だった時代が羨ましい。
幸せが一番
お金があっても不幸な人がいれば、お金がなくても幸せな人もいる。
荻原博子先生をディスってしまいましたが、この方が誰よりも幸せを感じて生きているなら、投資なんかやらない方が幸せになれる人もいるかもしれませんね。